はねず踊りは、
小野小町と彼女を慕った深草の少将の物語を、
二人に扮し華やかな衣装に身をつけた
少女たちが踊るものです。
「はねず」とは薄紅の梅のことで、
隨心院の紅梅も古くからこの名で親しまれていました。
紅梅が咲く頃、
この地域では子供たちが家々を訪ねて
門内の庭で踊る風習があったが、
一時は廃れてしまっていました。
隨心院の梅の木もやはり衰えていたが、
昭和48年の春、人々の努力もありよみがえりました。
その折、踊りの復活を望む人々の声と協力があり、
はねず踊りも復活致しました。
はねず踊りの頃は小野梅園の梅もちょうど見ごろです。
梅の香りに包まれる境内で、
小野小町と深草の少将の恋物語に思いを馳せつつ、
踊りを鑑賞したいものです。