10月5日、今日の京都市左京区は晴れ。
朝から漂う金木犀の香りと爽やかな青空に、まだ少し日差しは暑いけれど秋を感じます。
金木犀の香りは、朝の方が昼より匂いが濃いような気がしていたのですが、
花の香りは、いつでも出ているのではなく、
花粉を運んでくれる虫を引き寄せるのに有利な、「ここぞという時間」に強くなるそうです。
ジンチョウゲとクチナシと並び三大高木と呼ばれている金木犀には、
匂いに釣られた多くの虫たちが寄ってくるのかと思いきや、
寄ってくるのは「ホソヒラタアブ」というアブ、だけだそう。
金木犀の花の匂い成分には、虫を避ける効果が有り(この成分を腕につけ、
100匹の蚊のいるアクリルボックスに入れても、全く蚊に刺されないそう!(O_O)!)、
唯一この匂いが平気な「ホソヒラタアブ」だけがやって来て、専門的に効率よく受粉してくれるのです。
とはいうものの、日本には「金木犀のメス株」がありません。
金木犀は、もともと日本にあった植物ではなく、江戸時代に中国から輸入されたもので、
メス株よりも花の付きが良く香りが良いオス株だけを輸入し、
それ以来ずっと簡単に出来る挿し木で増やしてきたため、日本にはオス株しかない、と言う説が有名なのですが、
江戸時代から相当な月日が流れているので、そろそろメス株も輸入されてるんじゃない?
と思い調べてみたのですが、マニアの人たちが原産地中国で、実・種を求めても、
事情は日本と同じで入手困難なため、少なくとも私たちが見ている金木犀はオス株のようです。
また別の説に、
日本に古来からある「ウスギモクセイ」(金木犀の花の色を黄白色にしたそっくりさん)を栽培するうちに、
花色の赤みが強く変異した個体があらわれたので、
それを挿木にしてクローン栽培したのが今の金木犀だ、というのもあるのですが、
変異した個体が出現したウスギモクセイがオス株だったてことなのか、
いずれにせよ、日本にはオス株しかないのです。
というわけで、ホソヒラタアブがどんなに頑張って花粉を運んでくれても、
メス株がない限り、雄しべの花粉が雌しべに付かない限り、実が出来たり種が出来たりすることはないのです。
金木犀は、オスとメスが別々の雌雄異株ですが、
オス株の花を拡大して見てみると、2本の雄しべの真ん中に小さな雌しべの痕跡が見られます。
これは未発達のものなので、花粉が付いても実をならすまでにはいたらないのだそうです。
・・・が、
もしかしたら変異するかもしれないですよね。
雌しべがニョキッと大きい花が1つくらいできるかもしれないですよね。
最近変異変異ってよく聞きますし・・・。( ̄▽ ̄)
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