12月9日、今日の京都市左京区は晴れたり曇ったり。
寒くなってきました。
今日来られたお客さまが、
大晦日に「清水寺」に除夜の鐘を突きに行くとおっしゃっていました。
前もって寺務所で整理券をゲットしておかないといけないそうなのですが、
2人一組で突けるのだとか。
なんだか楽しそう♪
「清水の舞台から飛び降りる」と言いますが、
最初に飛び降りた人のことはご存知ですか?
最初に飛び降りたのは、「今昔物語」に書かれている、
京都の街を警護していた検非違使(けびいし)の忠明(ただあきら)なんです。
超ざっくりまとめると、
忠明が若かった時に清水寺の橋殿で京都のヤンキーたちに絡まれて逃げ場がなくなり、
清水の舞台から、本堂の板張りの格子のある障子の戸板みたいなものを外して
脇にはさんで飛んだら、鳥みたいにうまく着地出来、スタスタと歩いて逃げられた。
助かったのは、飛ぶ時に、本堂の方に向かって
「観音さま助けて〜!」とお願いしたからだと忠明は思った。って話。
この話から、清水寺の観音様に願い事をすれば叶うとされ、
実際に236人が飛んだというのです。
なぜこんな人数がはっきりとわかっているかというと、
清水寺の蔵から発見された「成就院日記」(清水寺で働いていた人の業務日誌)
全221巻(1694年からの141年分)に書かれていたからなんです。
そこには、眼病を治したい、母の病気を治したい、自由な時間が欲しい、
などと飛び降りた理由も書かれているそうです。
清水寺の高さは約13m。マンション4階ぐらい。
なのに、飛び降りた人たちの生存率は、意外と高く84%も!
当時、舞台の下の土が柔らかかったためだと言われています。
『清水の舞台から飛び降りる』とは、
「強い決意で物事に取り組む」という意味ではなく、
もともとは、命を落とす危険のある命懸けの願掛けだったのです。
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